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議事録

2022年3月定例会 討論

【太田】市民派改革ネットを代表して、今定例会に提出されている議案及び請願に対する討論を行います。

 議案第1号令和4年度高松市一般会計予算、議案第2号令和4年度高松市国民健康保険事業特別会計予算、議案第7号高松市競輪事業特別会計予算、議案第16号高松市個人情報保護条例の一部改正について、議案第20号高松市国民健康保険条例等の一部改正について、議案第26号屋島山上観光駐車場条例の一部を改正する条例の一部改正について、議案第30号公の施設の指定管理者の指定について、議案第33号専決処分の承認について、議案第34号専決処分の承認について、以上反対討論を、請願第1号高松市屋島山上交流拠点施設及び高松市屋島山上観光駐車場指定管理者候補者選定結果に関する請願、議員提出議案第1号介護職員の処遇改善に関する手続きの簡素化と対象職種の拡大を求める意見書、議員提出議案第2号ヤングケアラーに対する支援の充実を求める意見書、議員提出議案第3号新型コロナウイルス感染症関連の給付金に課税しないよう求める意見書、議員提出議案第4号アサリの産地偽装対策を求める意見書、以上について賛成討論を行います。

 まず、議案第1号令和4年度高松市一般会計予算中、社会保障・税番号制度推進事業費1億516万9,000円についてです。

 マイナポイント第1弾は、予算の増額や期間の延長を繰り返したにもかかわらず、最終的に利用申込みは予算の半分に終わりました。しかし、国は利用されなかったことへの検証もなく、第2弾をスタートさせました。マイナンバーカードを取得して健康保険証や預貯金口座をカードとひもづければ、最大2万円分のポイントがもらえるというものです。本市においても、マイナンバーカード取得促進に関する予算が増額されていますが、マイナポイントのように、お金でつらなければカードの申請は増えていません。

 政府は、マイナンバーカードの保険証利用も公金振込口座の登録も便利になると宣伝していますが、本当に便利だとしたらポイント付与という利益誘導をしなくても利用は広がるはずです。マイナンバーカードを全国民に所持させることが目的になり、そのために多額の税金をばらまくのは問題です。また、関連する議案第33号にも反対します。

 次に、議会活動費中、議員費用弁償・海外視察・委員会視察・会派視察・人間ドック助成費、計2,152万4,000円についてです。

 先日開催された日本学術会議の公開シンポジウム「女性の政治参画をどう進めるか」において、女性の政治参画を進めるためには、早期のオンライン議会の導入が必要であるという提言がなされました。特に、議会という場では産後の授乳期の女性議員がいるという想定すらされておらず、環境整備が進んでこなかったと、与野党各党の国会議員だけではなく、登壇した識者からも意見が相次ぎました。これは、地方議会においても同様です。

 昨年度・今年度とコロナ禍で委員会視察が中止になりましたが、送っていただいた資料と事前質問への回答で十分に議論を進めることができました。現地とオンラインでつなぐことができれば、さらに深い議論もできたと思います。オンラインの活用で、わざわざ現地に行かなくても調査研究を行うことは十分可能であり、百聞は一見にしかずという固定観念にとらわれない議員活動が必要と考え、海外視察・委員会視察・会派視察に関する予算に反対します。

 また、費用弁償・人間ドック助成費については議員特権にほかならず、廃止を求め、予算についても反対します。

 次に、高松城跡整備事業費中、桜御門復元整備に係る2,315万3,000円についてです。

 私たちは、これまで再三、そもそもこの事業の必要性がないこと、高松空襲の戦跡として、ありのままの姿を残していくべきと訴えてきました。さらに、工期が延期を重ねたことにより、当初の予算よりも事業費が膨れ上がっています。また、この桜御門の復元工事は高松城天守閣復元への布石としての復元であり、天守閣復元に関して、市は平成29年度から令和3年度までの5年間を収集期間に定めて、懸賞金3,000万円をかけて資料収集をしていましたが、現在までに寄せられた資料はいずれも直接天守閣内部には結びつかず、今年度で終了とのことです。桜御門の復元は来年6月頃完成予定ですが、事業の必要性がないことから反対します。

 次に、丸亀町再開発事業費7億8,741万8,000円及び商店街共同施設事業費5,000万円についてです。

 大工町・磨屋町地区の再開発に関して、今後、高松まちづくり株式会社が運営することになる大工町立体駐車場整備事業に対して、4年間で1億7,000万円補助する計画となっています。駐車場整備は中心市街地活性化に不可欠だという理由で、今回は初年度分として5,000万円を補助します。しかし、そもそも駐車場の取得に当たっては、国・市が2分の1ずつ負担し、総額5億3,000万円を無利子で貸し付け、今後、駐車場収入も見込めるにもかかわらず、さらに返さなくてもいい補助金として5,000万円を支出する必要性がどこにあるのでしょうか。

 本市はコンパクトシティーを掲げ、中心市街地の活性化を推進していますが、中心市街地において、これ以上の駐車場整備は必要ありません。これからの市街地再開発は、車で乗り入れる政策から公共交通の利用を促進し、徒歩や自転車で回遊できる中心市街地活性化の本来の目的に発想を転換するべきです。よって、丸亀町再開発事業に係る予算については反対です。

 次に、椛川ダム整備事業費70万円についてです。

 椛川ダムの本体工事は終わりましたが、事業費は地元との調整を行う椛川ダム対策協議会への補助金です。椛川ダムの総事業費は463億円、総貯水量、堤防の高さともに県内の多目的ダムでは最大です。2017年に策定された香川県水道ビジョンの中で、水需要量は給水人口の減少に伴い減り続けると明記されていますが、これに反し水需要が大幅に増加していくという過大な水需要予測の下に進められた椛川ダムについては、これまでと同様、反対であり、本事業の予算についても反対します。

 次に、高速鉄道調査費56万5,000円についてです。

 リニア中央新幹線が新大阪まで延伸する2037年に合わせ、四国新幹線も2037年開業を目指すとしています。市は今議会の本会議における質問に対する答弁の中で、本市が地元として主体性を発揮しながら四国新幹線の誘致につなげていくことが肝要。引き続き、県や経済界などとも連携を図りながら、これまで以上に整備計画の格上げに注力していきたいと述べています。

 しかし、来年度の政府予算に整備計画への格上げに向けた法定調査費は予算化されず、基本計画のままです。また、地域住民の機運の醸成が不可欠と繰り返し述べていますが、何年かかっても機運の醸成には至っていません。

 昨年、県の依頼で講演した櫛引素夫氏は、今年1月28日の東洋経済オンラインの記事の中で、四国新幹線への住民の支持や共感をどう手繰り寄せるか、新幹線が誘客や経済活動にもたらす効果に目を向けるだけでは難しいように感じられる、新幹線がもたらすネガティブな側面にも向き合い、新幹線は暮らしを守れるか、持続可能な地域社会づくりにつながるかといった問いを丹念に積み重ねることが不可欠と指摘しています。人口減少が進む中、四国新幹線ではなく、日常生活に不可欠な在来線の電化・高速化にこそ力を入れるべきです。

 次に、屋島地域誘客促進事業費1,203万1,000円及び屋島地域施設等整備事業費1億4,505万9,000円並びに関連する議案第26号・議案第30号・請願第1号についてです。

 一般的に指定管理者の選定に当たっては、選定委員会において申請団体から提出された実施計画書等の申請書類及びプレゼンテーションを基に厳正な審査が行われ、その結果が議会に議案として提出されます。このたびの屋島山上交流拠点施設及び屋島山上観光駐車場についても2団体からの応募があり、選定委員会において厳正な審査が行われたとされています。しかし、本施設の指定管理者候補者選定結果に関する請願書が議会に出され、その中で選定されなかった団体は現在、審査請求及び執行停止申立書を提出しているとあります。

 審査請求の内容から、私たちは選定委員会における審査の過程を知ることが必要だと判断し、これらの文書について情報公開請求を行いました。しかし、審査の過程が分かる記録の類いは、非公開どころか不存在でした。選定委員会において厳正な審査が行われたとしながらも、その証拠となる記録が一切存在しないということです。せめてボイスレコーダーなどの電磁的記録でもと思いましたが、ほかのデータを上書きしているということから、これも不存在とのことでした。

 私たちの会派は指定管理者制度導入以来、選定過程の透明性を求めてきましたが、一向に改善されず、現在に至っています。指定管理者の指定が議会の議決事項で非常に重要であるにもかかわらず、果たしてこのような、ずさんな状況でいいのでしょうか。

 唯一公開された文書は、申請団体ごとに1枚のペーパーにまとめられた選定委員5名のコメントのみです。そのコメントには、指定管理者候補者である株式会社 イーストの4年目以降、指定管理料がゼロになる提案に関して高い評価が並んでいますが、どうしてそのような評価に至ったのかまでは知ることができません。

 本施設の指定管理については、経営努力の動機づけとなる収益性の高い駐車場との一体的業務としていますが、3月分を除く今年度の屋島山上観光駐車場収入は約2,800万円であり、提案書にある駐車場管理業務を効率化し、駐車場収入で山上拠点施設の管理運営費を賄い、本当に指定管理料ゼロに持っていくことができるのか、明らかではありません。選定委員に観光分野の専門家が入っていないので、そのあたりの指摘も不十分のように感じます。他市の事例で見られるように、指定管理料ゼロを維持できなくなり、途中から公金で補助をするという事態を招くことも十分に考えられ、審査委員会における審査の情報公開は重要です。

 また、現在、審査請求中であることから、本議案に対する議決は審査結果が出てからにすべきだと考え、議案第1号中、関係部分、議案第26号及び議案第30号には反対し、請願には賛成します。

 次に、サンポート地区周辺再生推進事業費4,370万円についてです。

 新県立体育館の整備に合わせ、本市がサンポート地区周辺の歩道やキャノピーと呼ばれるひさし等の整備をするものです。そもそも私たちの会派は、これまで新県立体育館の必要性はないと主張してきました。新県立体育館は防災避難拠点としても位置づけられることとなっています。サンポート一帯は周辺よりも土地が僅かに高いので、2004年台風のときでも市内中心部で浸水しなかった数少ない地域の一つです。しかし、新県立体育館を避難所に指定しても、周辺は浸水する可能性が高いので、逃げ道が塞がれることになり、機能しないことも予測されます。新型コロナウイルス感染症の影響で工事は大幅に後ろ倒しになっており、新県立体育館の整備はこの際、凍結も含めて県に提言すべきと考えます。

 次に、議案第2号及び議案第20号についてです。

 国民健康保険においては、本来、国が国保財政に責任を持たなければならないはずが、それを放棄して国庫負担を減らし、財政運営の責任は都道府県に委ねています。都道府県は市町村ごとの納付金は決めますが、結局、保険料を徴収する市町村が国庫負担の減少を補わなければならない構図となっています。国保加入者の負担を増やさないため、一般財源からの繰入れを年々減少させていくこととしていますが、繰入れが悪いのではなく、一般会計から繰り入れざるを得ない状況をつくり出した国の責任は極めて重いと言えます。

 国民皆保険制度ができたのは1961年、当時17人の現役世代で1人の高齢者の医療費を負担していた時代です。人口構造・社会構造の大きな変遷の中で、国保制度の在り方も根本から見直すべきと考え、議案第2号及び議案第20号には反対します。

 次に、議案第7号及び議案第34号についてです。

 コロナ禍の巣籠もり需要を背景に、競輪などの公営ギャンブルの売上げが全国的に伸びており、特にインターネットによる購入が大幅に増え、本市競輪もその傾向にあります。競輪事業のさらなる収益確保のため、ナイター照明の整備を行い、来年度からミッドナイト競輪を導入するとのことですが、スマホで簡単に車券が購入できるので、ネットによるギャンブル依存傾向の人が増加することが懸念されます。市は、ギャンブル依存症対策に真剣に取り組んでいるとは思えず、行財政がギャンブル頼みであっていいのでしょうか。コロナ後の社会や生活において変化が求められている今こそ、競輪事業からは撤退すべきと考えます。

 次に、議案第16号についてです。

 昨年5月12日に成立したデジタル改革関連法は、個人情報保護制度の見直しについて、個人情報の保護に関する法律、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律の3本の法律を1本の法律に統合する法改正を行いました。今回の法改正は、改正とはいうものの、我が国の個人情報保護制度開始以来の最も大きな方針変更です。これまで国の法律に先んじて、自治体がそれぞれの地域特性に応じて個人情報保護条例を定めて、長く運用してきた分権的個人情報保護法制から、デジタル化の名の下に、法制一元化への大転換を行おうとすることには反対であり、これに伴う条例改正であることから反対です。

 次に、議員提出議案第1号についてです。

 国は、介護職員等を対象に、賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、収入を3%程度、月額約9,000円引き上げるための措置を2022年2月から前倒しで実施しています。コロナ禍においては、高齢者施設でのクラスターも多く報告されていますが、介護職員の方々は細部にまで気を遣い、日々緊張の中で職務に当たられています。公定価格改正における抜本的な処遇改善はもちろんのこと、今回の処遇改善においても事務手続の簡素化等が求められることから、本意見書を採択すべきです。

 次に、議員提出議案第2号についてです。

 この数年でヤングケアラーという言葉が広く知られるようになりました。国も実態調査に乗り出しましたが、地域ごとに実情は様々で、より丁寧できめ細やかな実態把握や支援が必要です。本市の新年度予算においても、初めてヤングケアラーの支援に向けた周知啓発に係る予算措置がなされたところです。

 集中取組期間として2022年度から3年間、国としてヤングケアラー支援の取組を進めていくとしていますが、仏つくって魂入れずにならないよう、当事者の声を聞き、本当に必要としている支援ができるよう、地方からも国に求めていく必要があります。

 また、地方自治体が行うヤングケアラー支援事業についても、国による十分な財政措置が必要です。ほんの1年前、高松市立小中学校を対象に、ヤングケアラーについて独自のアンケート調査を行った際、ヤングケアラーという言葉を知らないと答えた学校が18校もあったことには驚きでした。同時に、ヤングケアラーと思われる児童生徒がいる、また、その状況、行政に期待することなど、自由記述には多くの学校が現状を記入してくれました。今、困っている子供たちに手を差し伸べるためにも、本意見書の全会一致での採択を求めます。

 次に、議員提出議案第3号についてです。

 香川県でも、ようやくまん延防止等重点措置が解除され、町には徐々に活気が戻りつつあります。とはいえ、昨年から続く再三の営業時間短縮要請には、飲食店のみならず関連事業者も疲弊し切っています。給付金や支援金・協力金のおかげで、何とかこの苦しい時期を乗り越えられた事業者も多かったはずです。しかし、これらの給付金等は事業収入であるとされ、所得税の課税対象とされています。課税対象となることで、国保料・住民税・保育料なども増える事態になっています。

 今年に入ってから猛威を振るってきたオミクロン株の急速な拡大は、もはや飲食業界のみが感染原因でないことは明らかです。にもかかわらず、飲食店への休業・時短要請を続け、給付金から税を徴収することはあってはならないことです。新型コロナウイルス感染症関連の給付金を非課税とすることで、コロナ禍で打撃を受けた方々を守るのは当然の措置であり、本意見書は採択すべきです。

 最後に、議員提出議案第4号についてです。

 アサリの産地偽装は本市の学校給食にも影響を及ぼし、給食に使用する冷凍アサリむき身は熊本県産ということで契約をしていましたが、アサリの産地偽装問題を受け、当面使用を中止する事態となりました。農林水産物全体の信頼を大きく揺るがすだけでなく、全国の消費者に対する背信行為で、極めて重大な問題です。

 中国産などの輸入アサリを国産と偽った産地偽装をめぐり、原産国より国内での蓄養期間が長ければ、国産とできる産地表示の仕組みが問題視されています。食品表示法に基づく通称、長いところルールですが、アサリの生態を知る専門家である鳥羽光晴東京海洋大客員教授は、今年2月19日の熊本日日新聞で、アサリは成長差が生じやすく、大きさにばらつきがある、例えば同時に生まれたアサリの中で最も成長が遅い個体が早い個体に追いつくまでに1年を要することもある、サイズで生育の期間を判断するには無理があるとし、長いところルールは実態に合わないと指摘しています。

 このような指摘を受けてか、3月18日、政府は偽装の温床と見られる貝類の蓄養について、長いところルールを適用しない方針を示しました。この国の方針転換について、蒲島熊本県知事は見直しを評価した上で、ただ養殖については引き続き、長いところルールが適用されることから、悪用した産地偽装が起こらないよう取り組む必要があると述べています。よって、国においてアサリの産地偽装対策を進める必要があることから、本意見書を採択すべきです。

 以上で討論を終わります。

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