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議事録

2018年6月定例会 議案質疑

【太田】

 市民派改革ネットを代表して、今定例会に提出されている議案について質疑を行います。  初めに、議案第70号平成30年度高松市一般会計補正予算(第1号)中、ユニバーサルデザイン推進費1,643万5,000円についてです。  これは、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、高松市が共生社会ホストタウンに登録されたことから、ユニバーサルデザインのまちづくり推進のために計上された予算です。  事業の主な内容は、ユニバーサルデザインマップや啓発映像、ピクトグラムシールの作成費用です。啓発映像は、小学生を対象にしたものと伺っていますが、現在、剥がれや傷みがある点字ブロックや道路の凹凸、大型車椅子が乗車できないバスなど、これまで市民から声が上がっているにもかかわらず、対応できていないバリアフリー・ユニバーサルデザインの課題についてはどのように考えているのか、市としての考えをお聞かせください。  本市と同様に、共生社会ホストタウンに登録された他都市の事例を見ていると、飲食店における点字メニューの作成や、市民公募したユニバーサルモニターとともに、駅周辺や宿泊施設など、市内のバリアフリー環境の整備や情報アクセシビリティー等の充実を推進していく、また、ホームドアの設置といった具体的なユニバーサルデザインのまちづくりを行っています。  本予算での啓発グッズやマップの作成に当たり、市民の声や障害者・高齢者からの意見を聞くような取り組みは行わないのか、お答えください。  この事業は、東京オリンピック・パラリンピックを契機として進めていく取り組みです。では、ユニバーサルデザインのまちづくりについて、2020年以降はどのように取り組みを進めていくのか、お答えください。  次に、空き家対策事業費1,000万円についてです。  空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、保安上危険となるおそれのある空き家を、特定空き家として除却する行政代執行を行うものです。当初予算200万円と合わせて1,200万円の事業になります。本市においては、2014年に空き家調査を行い、市内には約5,800戸の空き家が存在し、このうち935戸が老朽化による倒壊のおそれがある等の危険な空き家とされました。2016年2月には、高松市空家等対策計画が策定され、空き家等の対策を総合的かつ計画的に推進していくこととなっています。  さて、当該家屋について、今後、今回の除却にかかった費用は、所有関係者に対して回収を行っていくことになりますが、どのように回収を行っていくのか。また、対象者が納付を拒んだ場合、不納欠損となる可能性はあるのか、お答えください。  また、本市ホームページに掲載されております3月1日現在の特定空き家に対する助言・指導4件、勧告2件のその後の動向についてお答えください。  昨年6月定例会において、当局は、老朽化した危険な空き家の除却を促進するためには、多くの所有者等の方々に補助制度を利用していただくことが有効であるが、国・県の財源補助を受けていることから、これ以上の予算の確保は難しい。他都市の制度も参考に、所得制限の導入のほか、補助率や限度額など一定の予算枠の範囲内で、より多くの所有者等の方々が、補助制度を利用できるように補助要綱の内容について見直しを検討していくと答弁していますが、老朽危険空き家除却補助事業見直しの検討結果と、今年度の募集内容の変更点についてお答えください。  最後に、議案第74号高松市スポーツ施設条例の一部改正についてです。  りんくうスポーツ公園多目的グラウンドについて、当初、夜間照明は利用状況を見て設置を検討していくとしていましたが、サッカー協会からの照明施設の寄附により設置することになったと伺っております。この詳細な経緯についてお答えください。  また、8月に予定しているオープンまでの夜間照明取りつけ工事の日程予定についてお答えください。  以上で議案質疑を終わります。

【市長】

 33番太田議員の質疑にお答え申し上げます。  まず、議案第70号平成30年度高松市一般会計補正予算(第1号)中、ユニバーサルデザイン推進費1,643万5,000円のうち、2020年以降、ユニバーサルデザインのまちづくりについて、どのように取り組みを進めていくのかについてであります。  本市におきましては、平成24年4月にユニバーサルデザイン推進室を設置するとともに、25年5月には「認めあい、支えあい、おもてなしの心で暮らすまち 高松」を基本理念とするユニバーサルデザイン基本指針を策定し、それに基づき、誰もが住みやすく、訪れやすい、心温まるまちづくりを進めております。  この基本指針では、気づきや気遣いを初め、温かい声かけ、さらには、相手の望む手助けを心のユニバーサルデザインと位置づけ、ハード・ソフトを含めた全ての施策に、この考え方を取り入れていくことといたしております。  その取り組みの一環として、本市が作成する文書等のユニバーサルデザイン化を進め、民間団体が情報の伝わりやすさ等を評価し、表彰するUCDAアワードにおきまして、平成26年度に実行委員会特別表彰を受賞し、以後、昨年度まで3年連続で、情報のわかりやすさ賞を受賞するなど、一定の評価をいただいているところでございます。また、ユニバーサルデザイン展等を開催し、市民の皆様のユニバーサルデザインについての啓発にも努めているところでございます。  このような中、昨年12月に、本市が全国に先駆けて共生社会ホストタウンに登録されましたことから、これを契機として、台湾からパラリンピック選手を招聘し、屋島レクザムフィールドで地元の小学生との交流事業を行うなど、障害者スポーツのさらなる推進や、パラリンピック選手との交流などにも積極的に取り組んでいるものでございます。  私といたしましては、ユニバーサルデザインの推進に当たっては、継続的な取り組みが必要であると存じているところでございます。このことから、2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会まではもちろんのこと、その後におきましても、ユニバーサルデザインマップや啓発グッズなどを活用しながら、研修会の開催など関連事業を進めるとともに、他都市の事例も参考にしながら、ユニバーサルデザインのまちづくりに向けた取り組みを、さらに強化してまいりたいと存じます。  なお、その他の件につきましては、関係局長から答弁いたしますので、よろしくお願いをいたします。

【市民政策局長】

 33番太田議員の質疑にお答え申し上げます。  議案第70号中、ユニバーサルデザイン推進費1,643万5,000円のうち、現在、対応できていないバリアフリー・ユニバーサルデザインの課題についてでございますが、御質問にもございます点字ブロックや道路の維持補修につきましては、緊急性等を踏まえ、順次、対応しておりますほか、交通事業者が行う駅構内階段のスロープ化やノンステップバス導入への支援なども行っているところでございます。  しかしながら、全ての御要望に即座にお応えすることが困難な面もございますことから、本市といたしましては、例えば、来月に予定しております一般市民の皆様を対象とした障害者の方とのコミュニケーションの方法などを学ぶ研修会などを通し、まずは、心のユニバーサルデザインのさらなる浸透を図ることで、ハード・ソフト両面で補完し合う取り組みを推進していくことが重要であると考えているところでございます。  次に、啓発グッズやマップの作成に当たり、市民の声や障害者・高齢者からの意見を聞くような取り組みは行わないのかについてでございますが、ユニバーサルデザインの推進に当たりましては、さまざまな立場の方から御意見をいただくことが重要と存じております。そのため、今定例会に関係予算議案を提出しておりますユニバーサルデザインマップ等の作成に当たりましては、9月に開催予定の日本パラ陸上競技選手権大会に出場する選手等に対しアンケートを行うほか、障害を持つ方を初めとした、さまざまな立場の方にも適切な時期を捉えて御意見をいただきながら、誰にとっても使いやすく、親しみやすいものとなるよう、取り組んでまいりたいと存じます。  次に、空き家等対策事業費1,000万円のうち、行政代執行による除却の費用は、どのように回収を行っていくのかでございますが、行政代執行に要した費用につきましては、法の規定に基づき、義務者に対し、実際に要した費用の額及びその納期日を定め、文書をもってその納付を命じることとなります。仮に、滞納等が発生した場合には、国税の滞納処分の例により徴収を行うものでございます。  また、不納欠損となる可能性はあるのかでございますが、本市といたしましては、除却に係る費用につきましては、代執行後、義務者から徴収すべく手続を進めることとしておりますことから、現時点で、その可能性に言及することはいたしかねますが、滞納処分につきましては、関係法令等に基づき適切に対応してまいりたいと存じます。  次に、特定空き家に対する助言・指導4件、勧告2件のその後の動向についてでございますが、粘り強く対応していることが功を奏し、所有関係者の中には除却の意向を示している方もいらっしゃいますが、どの案件も除却には至っていないのが現状でございます。  今後も引き続き、所有関係者の動きを注視しつつ、周囲への危険性が高まった場合には、さらなる措置を講ずることにつきましても検討してまいりたいと存じます。  次に、老朽危険空き家除却補助事業見直しの検討結果と、今年度の募集内容の変更点についてでございますが、限られた予算の中で、より多くの方に活用していただくため、これまでの抽せんから先着順に変更し、1件当たりの補助限度額を、昨年度の160万円から100万円に引き下げるとともに、補助率を5分の4から2分の1とする制度改正を行ったところでございます。  このたびの見直しにより、全件を補助限度額で補助した場合で試算いたしますと、補助対象者数は、これまでの15人から24人までに拡大するものでございます。

【創造都市推進局長】

 33番太田議員の質疑にお答え申し上げます。  議案第74号高松市スポーツ施設条例の一部改正についてのうち、サッカー協会からの照明施設の寄附についての詳細な経緯でございますが、りんくうスポーツ公園の夜間照明施設におきましては、将来的に、当該施設を追加整備する際に工事の後戻りがないよう、電気配線用の埋設管を設置するほか、防球ネットの支柱についても、夜間照明施設を設置可能な仕様のものを整備する等の対応を行っておりましたところでございます。  このような中、本年に入りまして、香川県サッカー協会より、人工芝のグラウンドは養生期間が不要であるため、夜間照明施設を設置することにより、施設利用者にとって相当の利用時間が確保できることから、同協会側が費用を負担し、夜間照明施設の整備を行い、竣工後は本市へ寄附したいとの申し出があったものでございます。  このことは、利用時間の拡大等につながる大変有用なものであること。また、香川県サッカー協会への優先利用を求めない寄附であることから、本市としてこれを受け付けることとしたものでございます。  次に、8月に予定しているオープンまでの夜間照明取りつけ工事の日程でございますが、現在、照明の組み立て作業を行っており、今後、設置工事を行いまして、今月末には整備が完了する予定であると伺っております。

【太田】

 1点だけ再質疑させてください。  (2)空き家対策事業費1,000万円のうち、②の特定空き家に対する助言・指導4件、勧告2件のその後の動向のところで、除却の意思を示している方もいらっしゃるということなんですが、助言・指導から勧告に移ったりとか、そういう行政措置の段階についての変化があるのかないのかをお伺いします。

【市民政策局長】

 33番太田議員の再質疑にお答え申し上げます。  議案第70号中、空き家等対策事業費1,000万円のうち、特定空き家に対する助言・指導4件、勧告2件のその後の動向についてでございますが、粘り強く対応していることが功を奏し、所有関係者の中には除却の意向を示している方もいらっしゃいますが、いずれの案件も動きはなく、除却には至っていないのが現状でございます。  今後も引き続き、所有関係者の動きを注視しつつ、周囲への危険性が高まった場合には、さらなる措置を講ずることについても検討してまいりたいと存じます。御理解を賜りたいと存じます。


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