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議事録

2020年6月定例会 討論

【太田】市民派改革ネットを代表して、今定例会に提出されている議案第73号令和2年度高松市一般会計補正予算(第3号)中、関係部分、議案第74号高松市手数料条例の一部改正について、議案第84号財産の取得について、以上について反対討論を、議員提出議案第6号今こそ小中学校の全学年で少人数学級の実現を求める意見書、議員提出議案第7号マイナンバーと預貯金口座とのひも付けを義務化する方針の見直しを求める意見書、議員提出議案第8号女性自立支援法(仮称)の制定を求める意見書、議員提出議案第9号高松市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例及び高松市議会政務活動費の交付に関する条例の一部改正について、以上について賛成討論を行います。

 まず、議案第73号令和2年度高松市一般会計補正予算(第3号)のうち、観光客受入環境整備事業費500万円についてです。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、観光地及び観光産業が打撃を受けているのは周知の事実です。そこで、まずは国内需要喚起が重要という理由で、今のうちに本市の魅力を発信しておく必要があるとのことで、SNSを活用して本市の魅力を発信する記事を投稿してもらい、コンテスト形式で競わせるキャンペーンを行うものです。

 本事業の目的である今のうちに本市の魅力を発信しておくことについては、既にU40考案の#upTAKにおいて、誰でもSNSに本市の魅力を発信する記事を投稿し、本市に観光で訪れてもらうことを目的とした取組を行っています。この若い世代が考案した#upTAKの取組を応援するのではなく、最近投稿数が減っていることから、いい投稿に景品を出すことで投稿の動機づけを行い、キャンペーンを盛り上げるために500万円を計上しています。

 議案質疑において、両事業の目的は共通していることから、事業の制度設計に際しては#upTAKの取組との連携や相乗効果を図ると答弁していますが、本事業は一括して委託することから、連携については全く不透明です。また、さきの3月定例会では今年度の新規事業としてブッキングドットコム選出を契機とした観光客受入環境整備事業に500万円を計上していましたが、現在は事業が止まっている状態です。このように観光客受入れのために次々と予算計上していますが、どれも中途半端なものになっています。

 この補正予算を審査した経済環境常任委員会においても、様々な指摘がありました。事業費の予算配分やコンテストの仕組みなどの問いに対しても、民間業者の提案によるとし、本市がどのような事業を想定しているのか明らかにされませんでした。さらに、本事業の検証をどのように行うのかの問いに対しては、直接検証は難しいと答えています。

 本事業の目的・効果も漠然としているだけではなく、観光業界が真に必要としている支援とのギャップを感じざるを得ません。コロナ対策に一円たりとも税金を無駄に使うべきではなく、ほかの形で観光業界への経済対策に使うべきと考え、当予算には反対します。

 次に、丸亀町商店街再開発事業費4億8,836万4,000円についてです。

 2008年、高松市は自転車を利用したまちづくり計画を公表、交通システムの根本的変換として、これまでの自動車中心の道路整備等交通環境の在り方を見直し、人と環境に優しい徒歩や自転車、公共交通機関の優先順位を高める新たな価値観という提唱を基に、様々な取組を行いました。計画期間終了後も既存の枠組み及び各担当部署で事業の継続が行われています。

 しかし、コインパーキングなど、民間が整備する駐車場が増え続けているにも関わらず、今回の丸亀町商店街再開発事業に関しては、現在の丸亀町北駐車場よりもさらに台数を増やした駐車場の整備を計画しており、これまでの理念に相反するものです。超少子・高齢化社会に向かっていく中で、高齢者も若者も車を持たなくなるという、20年後、30年後、さらにその先のまちづくりを見越して事業に当たるべきです。

 また、第3期高松市中心市街地活性化基本計画において、大工町・磨屋町地区市街地再開発事業をコンパクトシティーの形成に向けた基幹事業と位置づけていますが、周辺には空き家が急増しており、新しい住宅の建設ではなく、既存の空き家ストックの利活用を優先的に行うべきと考え、当予算には反対です。

 次に、議案第74号高松市手数料条例の一部改正についてです。

 これまでマイナンバーを証明する書類として使えていた通知カードは、5月25日に廃止。転居時等に通知カードの裏に記載事項変更を記載する手続が住民、及び市町村職員双方の負担になっていることも改正理由になっていましたが、これはマイナンバーカードでも転居時には新しい住所を追記する必要があるので、同じことです。通知カード廃止の最大の目的は、いつまでも通知カードを使わせずにマイナンバーカードを申請させるものであり、今まで以上にマイナンバーカードの取得圧力になることから、通知カードの廃止、それに伴う条例改正には反対です。

 次に、議案第84号財産の取得についてです。

 これまで繰り返し訴えてきたように、香川県が実施する事業に対し、高松市が土地を無償貸与するということには、多くの市民から納得できないとの声が上がっています。今まさに新型コロナウイルス感染症によって、今日明日の生活も苦しい状況の方が多くいる中で、約63億円の土地を無償貸与するというのは理解に苦しみます。一円でも多くの財源を生み出し、生活や事業の再建、消費喚起に回すべきです。

 次に、議員提出議案第6号今こそ小中学校の全学年で少人数学級の実現を求める意見書についてです。

 新型コロナウイルス感染症の拡大によって、子供たちにも教職員にも大きな影響が出ています。長期にわたる学校の休業、学習の遅れを取り戻すために行事を取りやめ、1日の授業時間を延ばし対応をしています。国から新しい生活様式として、ソーシャルディスタンスを保つように言われても、今の学校現場では、ほんの数十センチ、机と机を離すことで精いっぱいです。教員は、教室や、その他児童生徒が触れるところを何度も消毒し、換気を行い、感染防止に努めていますが、本来の授業準備の時間を削り、気を遣いながらの作業には限界が来ています。現在の40人学級から35人、30人、25人学級へと少人数にすることで、児童生徒のソーシャルディスタンスを保つことができ、何より遅れた学習を取り戻すために、詰め込みではない丁寧な学習ができます。自治体での独自予算の上乗せでの実施ではなく、国の責任で小中学校の少人数学級実現をすべきであり、議員提出議案第6号には賛成です。

 次に、議員提出議案第7号マイナンバーと預貯金口座とのひも付けを義務化する方針の見直しを求める意見書についてです。

 本意見書案を審議した総務常任委員会では、今回の特別定額給付金のオンライン申請において、マイナンバーと口座をひもづけされていないため給付が遅いという発言がありました。しかし、マイナンバーカードが普及せず、それに伴い多くの人にマイナポータル等が理解されていない中で、安易にオンライン申請を推奨し、さらに、J-LISのシステムの準備不足や、現場の事務を踏まえないオンライン申請システムにより、迅速な給付ができず混乱しているのです。

 また、マイナンバーと口座をひもづけることで、行政の事務処理が簡素化されるとの発言もありましたが、マイナンバーを担当する課では、ただでさえ煩雑で現場は混乱しているのに、その上、口座とのひもづけはやめてほしいといった悲鳴が上がっています。それは、マイナンバー記入の際の本人確認義務や提出書類の安全管理義務など、自治体にさらなる負担が発生し、混乱を招くことが容易に想定されるからです。

 このようにマイナンバーと口座をひもづけることで円滑に支給できるとの根拠のない発言は、マイナンバー制度や今回の特別定額給付金の給付を行う現場の混乱を理解していないものです。

 よって、特別定額給付金をめぐって自治体が混乱している中、マイナンバーと口座のひもづけ義務化について、マイナンバーの利用にこだわり、押しつけるような本末転倒のやり方、さらに、それを義務化する方針は直ちに見直すべきであることから、本意見書には賛成です。

 次に、議員提出議案第8号女性自立支援法(仮称)の制定を求める意見書についてです。

 婦人保護事業は、困難に直面した女性のよりどころとなる唯一の公的制度ですが、その制度を定めた売春防止法は女性を措置し、保護更生するという処罰的な差別観に立っており、問題ながらも長年放置されてきました。

 厚生労働省は、2018年から2019年にかけて、困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会を設置し、婦人保護事業の見直しに関する新たな制度の基本的な考え方を取りまとめました。与党プロジェクトチームにおいても、婦人保護事業の見直し、性暴力被害に遭った女性を支援する新法制定の必要などが提言としてまとめられています。新型コロナウイルス感染症拡大下においても、困窮する女性の実態がより鮮明にあぶり出された形になりました。

 今後、国会で審議されることになるであろう女性自立支援法(仮称)に対しては、より具体的な法制定であること、専門的な支援を行う包括的な支援制度にするべきであること、現場のニーズを十分に酌む必要があることから、本意見書は可決すべきであり、議員提出議案第8号に賛成です。

 最後に、議員提出議案第9号高松市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例及び高松市議会政務活動費の交付に関する条例の一部改正についてです。

 新型コロナウイルス感染症の全国的な感染拡大による市民生活や地域経済への影響、また、本市の厳しい財政状況を踏まえ、市議会としても特例として報酬の10%を6か月間、政務活動費を年額で20%減額をするものです。今回の措置によって、約2,400万円の財源を確保することができます。

 私たち市民派改革ネットが最初に提示していた案は、報酬2割を9か月間、政務活動費を年額50%減額、費用弁償の全額、視察費のカットで総額1億円以上の財源を確保するというものでした。

 今、目の前で困っておられる方、生活が立ち行かなくなっている方がいらっしゃいます。議会運営委員会では、我々議員の生活も大事との発言がありましたが、一番大切なのは市民の生活です。私たち議員が身を切る覚悟で市民の生活を守らなければなりません。

 今回は、最初に示した額の削減案で議員提出議案の共同提出をしましたが、今後の社会情勢、また、新型コロナウイルス感染症の第2波・第3波の到来、頻発する自然災害などの状況並びに本市の財政状況をしっかりと見極め、さらなる財源確保が必要となったときは、再度高松市議会議員全員で議論を尽くし、財源捻出をすべきであることを申し添え、議員提出議案第9号に賛成とします。

 以上で討論を終わります。

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