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議事録

2018年3月定例会 陳情討論

 陳情第2号議員選出の監査委員の廃止も含め、監査制度の充実強化に向けて議論することを求める陳情について賛成討論を行います。  これまでの地方自治法では、自治体の監査委員には、議員から選出される監査委員、以下、議選監査委員の選任が義務づけられていましたが、昨年5月の地方自治法改正において、2018年4月から条例で議員のうちから監査委員を選任しないことができることとなりました。本市の監査委員4人のうち2人が議選監査委員で、1年交代で最大会派の議員が務め、議選監査委員が最大会派のポストになっています。  今回の地方自治法改正に至った第31次地方制度調査会答申における、議選監査委員のあり方に関する記述では、議選監査委員は、実効性ある監査を行うために必要という考え方で導入されたものであり、そうした役割を担うことについて評価する考え方から、引き続き、議選監査委員を存置することも考えられるが、一方で、監査委員は、より独立性や専門性を発揮した監査を実施するとともに、議会は議会として監視機能に特化していくという考え方もあることから、各地方公共団体の判断により、監査委員は専門性のある識見監査委員に委ね、議選監査委員を置かないことを選択肢として設けるべきであるとされました。また、委員からは、議会の経費も監査の対象ですので、住民から見ると、自分が使っているものを自分で監査するみたいに逆にとられるおそれもあるとか、本来、議会が監査に関してきちんとチェック機能を果たすというためには、監査の結果や首長の策定した決裁について、議会がきちんとチェックをする、議会全体としてチェックをすることのほうが重要であって、その代表者の誰かが監査の業務を兼ねるということは、むしろ首長と議会の間の緊張関係という観点からも、余り望ましくないといった意見が出されています。  さて、本陳情を審査した3月14日の議会運営委員会では、議選監査委員のあり方も踏まえ、監査制度の充実強化に向けて議論することに賛成という意見がありました。また、全国市議会議長会のほうで問い合わせたところ、50.2%の市長が賛成という状況。監査委員というのは、会計士や弁護士だけではなく、施策に精通した者が監査をする役割が大きいと思う。そういった意味を含めて、拙速に決めるのではなく、今後、継続していくほうがいい。また、監査の目的を持ち、監査の資質がある人であれば議員でなくても構わない。これについては一番監査に反映できるように、今後、協議したらいいとの意見が出され、全会一致で議論することに賛成かと思われたのですが、議論するかどうかを審査するということで継続という結果になりました。まさしく、この出された意見にあるような内容を議会として議論すべきだと考えます。  報道によると、中核市では、大津市と富山市が自治法改正を受け、議選監査委員を廃止する条例改正を行う方向とのことです。両市とも、その過程において課題を洗い出し、議会の中で議論しています。本市においても、議論することすら否定するのではなく、地方自治法改正の趣旨を踏まえ、議員選出の監査委員を廃止して、監査委員は専門資格を有した人材を公正・中立に選ぶ方法なども含め、監査制度の充実強化に向けた議論が必要であると考えます。よって、陳情第2号については賛成です。  以上で討論を終わります。


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